奥歯の歯並び・噛み合わせは大切!奥歯の矯正治療について解説!
奥歯は、人からは見えにくい部分なので、「歯並びが悪くても気にならない」という方も多いかもしれません。しかし、奥歯の歯並びは、とても重要で、お口の中や全身の健康に影響します。
今回は、奥歯の矯正治療の必要性と矯正治療方法について、詳しく解説します。
奥歯の矯正治療は必要?
奥歯の歯並び・噛み合わせを整えることはとても大切です。
奥歯は人から見えにくい部分なので、歯並びが悪くても目立ちません。しかし、奥歯の歯並びが悪いと、噛み合わせに歪みを生じて、様々な悪影響を及ぼします。
奥歯の歯並び・噛み合わせが悪い事で引き起こされる症状をまとめると次のようになります。
お口の中への影響
虫歯のリスクを高める
歯並びや噛み合わせが悪いと、汚れが溜まりやすくなり、歯磨きもやりにくくなるため、虫歯になりやすくなります。
歯周病のリスクを高める
虫歯と同様、汚れが溜まりやすくなるため、歯周病菌が繁殖しやすくなり、歯周病になりやすくなります。
また、噛み合わせが悪いと、一部の歯に強い力がかかってしまうことがあります。そうすると、負担になっている歯は、歯周病が進行しやすくなります。
顎関節症の原因になる
奥歯の歯並び・噛み合わせが悪いと、片方の顎関節にばかり負荷がかかってしまうことがあります。顎関節への過剰な負荷は、顎関節症の原因になることがあります。
全身への影響
顔や体の歪み
噛み合わせが偏っていると、口の周りの筋肉が偏って発達してしまい、顔面に歪みを生じることがあります。
また、歯並びや噛み合わせが歪んでいると、歪みをかばうために、顎・首・肩・背中などの骨格にも歪みを生じます、
歯ぎしりや食いしばり
奥歯の噛み合わせが悪いと、歯ぎしりや食いしばりが起きてしまうことがあります。
歯ぎしりや食いしばりが癖になると、顎関節などにも悪影響を及ぼします。
肩こりや頭痛
歯並びや噛み合わせが悪いと、周囲の骨や筋肉に歪みを生じることや、歯ぎしりや食いしばりが起こることにより「肩こり」「頭痛」などの症状がでる場合があります。
奥歯の矯正治療方法
基本的には、前歯を含む歯並びを矯正する方法と変わりません。自分では、奥歯の歯並びや噛み合わせだけに問題があると思っていても、実際には歯並び全体に問題があるケースも多いです。
矯正治療は、治療開始前に必ず詳しい検査を行い、どのように矯正治療を行なっていくのか、診断と説明があります。十分に納得した上で、矯正治療をすすめていくことが大切です。
奥歯の矯正治療方法には、次の方法があります。
ブラケット矯正
最も一般的な矯正方法で、歯にブラケットという装置を装着して、そこにワイヤーを通し、歯を少しずつ動かしていく方法です。
歯の表面にブラケットを装着しなければならないため、装置が目立つのが難点ですが、最近は金属製のブラケットだけでなく、白色や透明の目立たないブラケット装置も選ぶ事ができます。また、裏側にブラケットを装着する「裏側ブラケット矯正」もあります。
マウスピース矯正
透明な板でできたマウスピースを装着し、決められた期間ごとに付け替えていくことで、歯並びを整えていく方法です。
装置が目立たないほか、食事や歯磨きの時に装置を外すことができるので、使用感が良いのが特徴です。
ただし、適用できる症例が限られています。歯の移動距離が多いケースや、噛み合わせに大きな歪みがあるケース、骨格的に問題があるケースには、向いていません。
部分矯正
矯正装置を部分的に装着して、歯並びを整える、比較的簡単な矯正治療です。全体の矯正を行うよりも、期間が短く、費用も安く抑えることが可能です。
ただし、適応症例は限られています。比較的前歯に行われることが多く、奥歯の噛み合わせの歪みを正すのは難しいです。
単純に奥歯を正しい位置に並べようとしても、前歯が前に出てしまうなど、全体的な矯正にならないことが多いです。
奥歯の部分矯正は、例えば少し倒れてしまった奥歯の位置を戻すなど、簡単な症例に限られる事が多いです。
まとめ
奥歯は、人からは見られにくい位置にあるため、歯並びが悪くてもあまり目立ちません。しかし、奥歯の歯並びや噛み合わせの歪みは、お口の中や全身に悪影響を及ぼすことがあるのです。
最後に、奥歯の悪い歯並び・噛み合わせによるお口の中と全身への影響と、奥歯の矯正治療法についてまとめます。
奥歯の悪い歯並び・噛み合わせによる影響
- ・虫歯のリスクを高める
- ・歯周病のリスクを高める
- ・顎関節症の原因になる
- ・顔や体の歪み
- ・歯ぎしりや食いしばり
- ・肩こりや頭痛
奥歯の矯正治療法
基本的には、全体の歯列矯正をする方法と変わりません。
奥歯の位置だけに問題があると思っていても、実際には奥歯だけでなく全体の歯並びを整える必要があることがあります。
- ・ブラケット矯正
- ・マウスピース矯正
- ・部分矯正
部分矯正は、前歯に適用されることが多いです。奥歯の場合には、わずかに倒れてしまった歯の位置を戻すなど、簡単な症例に限られる事が多いです。